【特集】『ぽぷかる』って何だ!? 長久手で動き出す聖地化の胎動 (1/3)

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 きっかけはリツイート

 筆者が最初に『ぽぷかる』という謎の企画を知ることになったのは、たしか、去年のいまごろだったか、記憶があいまいで申し訳ないのだが、たまたまTwitterのタイムラインに『文化の妖精ぽぷかる』さんからのツイートが出現したのがきっかけだった。良く分からないけれど、中日新聞でちょっとした連載をもち、また、過去には愛知県を主催としてちょっとしたイベントをやっていたころのイメージキャラであって、地道にポップカルチャー(※映画や漫画をふくむ"大衆文化"のこと。サブカルチャーよりやや広く浅く親しみやすい)をPRしている、というぐらいの認識だった。

 洋画でいうところの、B級オヤジアクションの分野で局地的に有名なチャック・ノリスみたいな立ち位置であろうか、「知ってる人は知ってるけど知らない人はまったく知らない」という、ご当地ゆるキャラやアイドルにありがちなマイナーキャラであったが、筆者はおいおい、このプロジェクトに「ハマって」いくことになる。

 

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まったく関係ないですが、なかなか面白かったです

 

 この記事では、その『ぽぷかる』について、明らかに該当県民であり、サブカルチャー、もとい "ポップカルチャー" に堪能であると勝手に自負するわたくし長門みらいが、ちょっとだけ観光ガイドのまねごとをさせていただいて、9月14/15日にモリコロパークにて開催される『ぽぷかる3』にまつわるあれこれを、非公式にガイドさせていただこうと思う。

 

突然ですが伏線を張ります

 愛・地球博記念公園、愛称モリコロパーク長久手市の端っこにあります。


日本

 

 ただの万博跡地なんてとんでもない。青空も広く、緑に囲まれているのに、決して無造作に放置された自然でなく、むしろ、しっかりと手入れの行き届いた大庭園。のびのびを野球をする少年達。散歩に訪れる親子。遠足でやってくる子供たち。それこそ、アニメや映画の世界に入りこんだような、愛ある大公園。

 

主軸のイメージキャラクター

  『ぽぷかる』そのものは、前述のとおり、愛知県がメインとなって進める「愛知ぽぷかる聖地化計画推進事業」、つまり事業の一環となっており、県の諸事情も踏まえながら、ざっくり地域活性化も狙っちゃおうぜという意味あいもある。そうなると外せないのが、イメージキャラクターだ。会場となるモリコロパークのアクセスにも便利な『Linimo (愛知高速交通・東部丘陵線)』も巻き込んで、『ぽぷかる』では、多数の愛らしいイメージキャラクターが登場している。

 

ぽぷかるちゃん (Miss. Popcul)

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<勝手に解説> 肩書きは「文化の妖精」。おそらく一番最初からいる子であり、『ぽぷかる』といえばこの子である。エビフライデザインのシュシュを付けている。小倉トーストが好きらしい。必殺技は語尾の「ぽぷっ」。

エネミィ様 (Miss. Enemy)

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<勝手に解説> 今年(2013年)に入り、『ぽぷかる3』が開催決定したころにぷらっと現れた、ぽぷかるちゃんの「幼なじみ」。綴りがEnemyなのも何か関係があるのか、ツンツンしている。図書回廊在住(場所は不明)。「聖地化なんてできるわけないぢゃないッ!」と滾っているのはもちろんぽぷかるへの反動形成であり、素直になれないそんなところがいいんだよッ!派のツンデレラー紳士淑女の皆様に大人気。熱田神宮にいた名古屋コーチンっぽい鳥がベースデザインとされる。

リニモたん (Miss. Linimo-tan)

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<勝手に解説> エネミィ様と同時期に登場。単なるLinimoの擬人化キャラかと思いきや、容姿が容姿だし、Twitterではしばしば天使な発言をするのも手伝って、母性や父性をくすぐられてリニモたんの虜になる人が後を絶たない。上の二人を差し置いて、実は一番人気なのではないかとまことしやかに噂されている。

 このほか、ぽぷかるちゃんと同期のコノハズ君(貴重な男の子枠だが、いまいち推されず2軍のファンタジスタ状態)、実行委員会の仮想代表とも捉えられるMCリースマンがいる。

 

2Dと3Dの融合①・『ぽぷかる3』はすでに始まっている!?

  ぽぷかるちゃんエネミィ様リニモたん の三人については、実行委とは別に、Twitterに個別アカウントがある。夜中などの定期ツイートの一部はもちろんbotであったりもするのだが、それ以外では、時に時事ネタを織り込んだり、イベントにまつわる何かを書き込んだり、リプライに反応してみたり、それぞれ思い思いのことがらを書き込んでいる。

 さて、ここで第一の「3Dと2Dの融合」を語ろう。インターネットはもともと二次元も三次元も、どちらとも親和性が高く、Twitterもその例に漏れない。

 華麗なる公式系アカウントとか、あかり大好きbotとか、果ては公式の俺妹アカウント(きりりん、黒猫)だとか、じゃあ中の人がいるのかいないのか、同一人物なのかそうでないのか、 まるでシュレーディンガーの猫! かと思えば、リアルに河村市長や大村知事やデーブ・スペクターや宇多田ヒカル竹達彩奈やCERNやJAXAがいたり、Twitterは特に二次元と三次元の境界があいまいで、面白いほどに『ひとびとのサラダボール』なのだ。

 そのサラダボールの中に、ぽぷかるちゃん・エネミィ様・リニモたんの三人が「いる」、加えて中の人たちも「いる」、もちろんすでに『ぽぷかる』に魅入られた人々も「いる」。そして、それぞれの"ひとびと"は140文字以内で言葉を交わしながら、ファジィでファンタジーな世界へ溶けていく。まぎれもない、ポップカルチャー<大衆文化>である。

 すでにここから『ぽぷかる3』が始まっているといっても、過言ではないのだ。

(続く)

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